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日本臨床矯正歯科医会 in 大阪

2012年2月9日

昨日、今日と休診させていただいておりました。
皆様にはご不便をお掛けし、申し訳ございません。
今回は日本臨床矯正歯科医会の大会があり、大阪に行きました。
今回のテーマは『術後の長期経過』です。
矯正歯科治療には、歯を動かす『動的治療』の後に、『保定』という期間があります。
これは、良い位置に動かした歯が、元の所に戻ろうとするのを防ぎ、新たな位置に落ち着かせるための大切な処置です。
処置とは言っても、保定装置というものをはめていただくだけですから、難しいものではありません。
ただ、この保定装置を毎日使用していただくという、根気がいる処置ではあります。
ここで皆さんからよくいただく質問があります。
それは、
『保定をしなかったら、どうなるの?』と、
『いつまで保定装置を使うの?』です。
この2点について、お答えいたします。
もしも、動的治療の後、全く保定装置を使わなかったら・・・一気に歯が元の位置に戻ろうと動き始めます。
歯は、元いた場所を覚えていて、そこに戻ろうとする性質を持っているのです。
しかし、これではせっかく長い時間をかけてキレイな歯並びに治してきたのに、もったいない事になります。
そのため、保定装置が重要なのです。
では、いつまで保定装置は必要なのでしょうか。
これが難しいのです。
一般的には、『動的処置を行った期間と同じか、1.5倍位の期間、使用しましょう』と、言われています。
では、この期間さえ装置を使えば、その後はもう歯が動く事は無いのでしょうか。
答えは『No!』です。
なぜならば、人間の歯は『道具』です。
そう、食物を噛み切り、すり潰すという、物を食べるためのものです。
どんなに丈夫な道具でも、長期間にわたって使用していれば、すり減ったり、時には折れたりもします。
それでも、ちゃんと機能してもらわなければ、我々は食べる事が出来なくなり、生きていく事が出来ません。
どんなトラブルがあっても、ちゃんと機能するように歯はプログラムされているのです。
人間の体は、本当によく出来ています。
このように、矯正治療後の保定というものは、『大きく問題となるような歯の動きを押さえつつ、ある程度は自然に歯が自己調整する様子を観察し、より緊密なかみ合わせになっていく期間』と言えます。
当院でも動的治療が終了した後、少なくとも2~3年は定期的な管理を行わせて頂いております。
とても大切な処置ですので、多少は面倒くさいかもしれませんが、共に頑張りましょう!
そうそう、今夏の大会では『ブレーススマイルコンテスト』の表彰式も行われましたぴかぴか(新しい)
このコンテストは、ブラケット(歯を動かす固定式の装置)を付けて、きれいな歯並びを獲得するために矯正治療を頑張っている患者様の、素敵な笑顔のコンテストです。
実は、2009年度に当院の患者様が日本一になったこともあります!!!【ちょっと自慢(^o^)V】
今回も日本中から沢山の素敵な笑顔が集まりました。
ブレスマ2012.JPG
一次、二次審査を通過したこの作品の中から、最優秀賞が決定致します。
皆さんは、どの笑顔が気に入りましたか?
結果はもうすぐ日本臨床矯正歯科医会のホームページでご覧いただけるようになります。
http://www.orthod.or.jp/
発表を楽しみにお待ちください!!グッド(上向き矢印)